家を出た日から
旦那に対する恐怖が消えたわけではなかった。
出る前のそれとは違う恐怖
二度と顔も見たくない
声も聴きたくない
言葉も読みたくない
でもずっと
買い物行って、出くわすかもしれない
電車に乗って、見かけるかもしれない
道を歩いてて見つかるかもしれない
気づかぬうちに尾行されているかもしれない
探偵に調べさせてるかもしれない
住所を知られて押しかけてくるかもしれない
文句言われたり恫喝されるかもしれない
血が上って殺されるかもしれない
かもしれない恐怖に支配されて怯え続けた。
旦那が遠くに引っ越したのがわかった今も
前のアパートの近くには行けない
調停が始まって
旦那が同じ建物にいるだけで震えた
来ていなくても
調停員さんから聞く旦那の言葉に恐怖を感じた
メールで届く恐ろしい言葉
吐きそうになるほど続いた。
怖くて怖くて
唇をかみしめながら泣いた
でも、この恐怖を抱えて戦うしかない、裁判で。